A 鳥も生物ですから当然さまざまな病気にかかります。しかし(人間と比較するのは難しいのですが)、必ずしも人間よりも「すぐ病気になる」ことはありません。我が家でも1年間にかかる病気の回数は人間のほうがずっと多いくらいです。
ただ、鳥の内臓器官は複雑なので、一度病気になって慢性化すると治りにくいのは事実です。最近増えてきたものの、まだまだ少ない「鳥の病院」の現状を考えると、正しい知識を持って、「予防と早期発見」をすることが大切です。鳥のかかりやすい病気、インコ類に感染する伝染病(感染症)のいくつかについての基礎知識は、こちらを参照してください。また鳥の内臓器官の働きとその部位に発生する疾病についてはコチラを参照してください。
飼鳥の病気について非常に詳しいのは「横浜小鳥の病院(海老沢先生)」のHP「飼鳥の医学」です。必見です。
信頼できる先生を探すために、健康診断を兼ねて、いくつかの動物病院にあたっておくことは、いざというときに役立ちます。できれば鳥を迎える前に探しておき、迎えたらすぐに健康診断が受けられる態勢にしておいてあげてください。探す際は必ず事前に電話して「鳥の検便、そ嚢液検査、血液検査をしていただけますか?」と尋ねるようにします。このような「YESかNOか」の質問をすると「まあ、ともかく連れてきてください」と言われて結局無駄足になったり、いきなり「犬猫病院」に出かけて門前払いされる無駄が防げます。なお「血液検査は鳥への負担が大きいので必要と思われるときしか行わない」とおっしゃる先生もいますが、それは正論で、そういう先生は信頼できるでしょう。なかには「鳥の病院」と看板を出しながら「健康診断など意味がないので病気になったら連れてこい」などと言う獣医師もいますが、こうした独善的な病院はさまざまな意味で敬遠すべきでしょう。電話で検査応需となれば、早速行ってみます。保定(持ち方)が手慣れていていれば、また安心。それからPBFDなどの最新の病気の情報を質問してみて、ご存知かあるいは興味
を持ってくださるようならば、かなり良心的な先生だと思います。
たとえ今は万全でなくとも「一応の保定が出来て、鳥が好きで勉強熱心な先生」ならば主治医候補になると思います。鳥の専門医は日本中でも数えるほどです。有名な先生と同じレベルはなかなか望めません。熱心な先生ならば大学ルートなどからいろいろ情報を仕入れてくれるでしょう。一番の問題は「愛情と熱意」ですね。
健康診断は最低でも年に2回(晩春と秋口)は受診するようにしましょう。犬猫を飼育したことのない人は動物病院のシステムがわからないので、最初は何となく行きにくいでしょうが、愛鳥のために信頼できる病院を探し回ってください。
A まず大切なことは確実に鳥を診られる病院を探すことです。「鳥も見る」犬猫病院では、抗生物質とビタミン剤を出してくれるだけのところが多いのです。ここでは私の見聞きした範囲内で、飼鳥者に好評な動物病院を紹介します。
ただし人によって受け取り方は様々です。運悪く残念な結果になった場合は「こんなヒドイ病院はない」と信じ込むこともあるでしょう。また飼養方法の指導もまるで正反対のことを言われる場合があります。ですからあくまでも参考に留めてください。あえて論評等は避けました。健康診断として一度訪院されて、自分の目で確かめると良いでしょう。なお、必ず事前に電話で休診日や診療時間、受けられる健康診断内容や道順を確かめてから伺いましょう。鳥関係の病院は予約診療がほとんどですから。
なお、病院選びの決断はご自分の判断でしてください。当サイト管理人はここで紹介した病院を利用したことによって生じた 一切の損害の責任は負いません。どんな名医でも神様ではありません。「どんな病気でも絶対治す」ということは有り得ません。
また、ここでの紹介病院は新規情報により適宜加除されますのでご承知おきください。病院名から病院のwebサイトにリンクしているところもあります。
病院名 | 住所 | 交通手段 | 電話 | 休診日 |
|
バード クリニック |
埼玉県浦和市岸町3−5−9 | JR浦和駅から 徒歩8分 |
048−822−1759 | 火・木・日・祝 (土曜は予約診療のみ) | 10:00〜11:30 14:00〜16:30 |
飼鳥野鳥 病院 |
神奈川県相模原市東林間3−11−7 | 小田急線東林間駅から徒歩8分 | 042−733−9064 | 木・日・祝 |
9:00〜11:30 16:00〜18:30 |
中野バードクリニック | 東京都中野区若宮3−35−10 | 西武新宿線都立家政駅から徒歩2分 | 03−5364−2550 | 火・水 | 15:00〜21:00 |
小鳥の病院☆リトルバード | 東京都世田谷区豪徳寺1−46−16−202 | 小田急線豪徳寺駅から徒歩3分 | 03−5477−7877 | 月・祝 (完全予約制) 来院前に要電話 |
平日: 9:00〜11:30 12:00〜18:30 土日: 9:00〜12:00 14:00〜16:00 17:00〜19:00 |
eriどうぶつ病院 | 東京都練馬区大泉町 | 詳細はHPを参照してください | |||
小鳥のセンター病院 | 東京都豊島区西池袋 | 本院川口市。は詳細はHPを参照してください | |||
鳥獣ペット クリニック |
東京都練馬区関町東2−12−6 | 西武新宿線武蔵関駅から徒歩3分 | 03−3920−8246 | 月・火 (完全予約制) |
10:00〜14:00 |
グローバル 動物病院 |
横浜市南区真金1−7−38−106 | 市営地下鉄阪東橋駅から徒歩7分 | 045−252−4850 | 木 日曜祝日は予約 |
9:00〜12:00 13:00〜19:00 |
横浜小鳥 の病院 |
横浜市神奈川区子安通1−2−10 | 京浜急行子安駅から国道15号へ向かって国道沿いすぐ | 045−453−3010 | 木・ 祝日午後 (完全予約制) |
9:00〜11:45 16:00〜19:00 |
鳥の病院 ソロモン |
埼玉県新座市中野2−2353−1 | 東武東上線柳瀬川駅から徒歩25分(車が便利) | 048−477−7800 | 月・水・祝 (完全予約制) |
10:00〜16:30 |
水上 犬猫鳥病院 |
神奈川県相模原市上鶴間5−1−21スカイビル1F | 小田急江ノ島線「東林間」から徒歩7分 | 042−744−7670 | なし 木曜のみ要予約 |
9:00〜12:00 15:00〜19:00 |
小鳥の病院バードハウス | 柏市明原3丁目20-2 | 柏駅より徒歩10〜15分 西口バスターミナルより 2番のバスで 「明原3丁目」下車 |
0471−40−2850 | 水・日・祝 | 受付時間: 10:00〜11:30 14:00〜17:30 |
エルザ動物 小鳥の病院 |
東京都田無市南町 6−7−1 |
西武新宿線田無駅 から徒歩7分 |
0424−64−8299 | 水午後・日・祝 | 9:00〜12:00 14:00〜19:00 |
アリス動物 クリニック |
埼玉県入間市下藤沢442−10 | 西武池袋線武蔵藤沢駅から徒歩6分 | 0429−63−7457 | なし 木・日は 予約診療のみ |
月〜金: 9:00〜12:00 16:00〜20:00 土曜: 午後は19:00まで 日曜: 10:00〜12:00 16:00〜18:00 |
多摩バード クリニック |
東京都日野市多摩平 7−11−26 |
JR中央線日野駅 から徒歩15分 |
042−585−7653 | 日・水・祭休診 土曜日以外の 午後は予約診療 |
平日: 9:30〜11:30 14:00〜16:30 土曜: 午後は18:00まで |
山王 動物病院 |
神奈川県小田原市 東町2-5-6 |
小田原駅より国府津駅 行バス「東町派出所」 下車徒歩2〜3分 |
0465-34-2347 | 日曜・祝日 要・電話確認 ※予約制 |
9:00〜11:30 (鳥診療は午前のみ) |
うえき ペット クリニック |
茨城県つくば市 上ノ室 1267−2 |
九重郵便局、農協となり(タクシー利用) | 0298−50−6311 | 木曜・祝日 | 平日: 9:00〜12:00 15:00〜19:00 日曜: 午前のみ |
杉の子 動物病院 |
北海道札幌市東区 北31条東4丁目 1−24 |
市営地下鉄南北線 北34条駅下車 徒歩10分 |
011−723−6351 | 月曜日 | 平日: 9:00〜18:30 土曜: 午後は17:00まで 日曜: 9:00〜12:00 |
伊藤ペットカウンセリング | 北海道札幌市東区 北12条東2丁目 |
市営地下鉄東豊線 北13条東駅下車 徒歩1分 |
011−711−9319 | 日曜祝日 (完全予約制) |
9:00〜12:00 |
星川 動物病院 |
北海道札幌市中央区 宮の森2条6丁目 2-10 |
地下鉄東西線 西28丁目駅 |
011-612-2211 | 木曜日 | 平日: 9:00〜12:00 15:00〜19:00 日・祝: 午後は17:00まで |
さっぽろ小鳥のクリニック | 札幌市豊平区月寒 | 詳細はHPを参照してください | |||
山田 動物病院 |
静岡市川合 1041−5 |
静岡駅より静鉄バス龍爪山線「川合」 下車10分 |
054−263−1671 | 祝日 | 平日: 8:30〜12:00 15:00〜19:00 土曜: 8:30〜12:00 14:00〜17:00 日曜: 9:30〜12:00 14:00〜17:00 |
ハーモニー 小鳥の病院 |
愛知県小牧市 中央5−265 |
名鉄小牧線 小牧駅 | 0568−76−5044 | 水曜、祝日、第3日曜 (鳥は予約制) 急患は電話連絡を! |
9:00〜15:00 土日: 20:00までも 毎日完全予約制 |
カルミア 動物病院 |
名古屋市名東区牧の原3−204 | 名古屋駅名鉄バスセンター6番乗り場から名鉄バス牧の原バス停から徒歩4分 | 052−709−2267 | 木、日曜日、祝祭日、土曜午後 (土曜予約制) |
平日: 9:00〜12:00 15:00〜18:00 土曜: 9:00〜12:00 |
長島愛犬 愛鳥病院 |
新潟市小針上山4−31 | JR新潟駅から新潟交通バス小針上山バス停前 | 025−231−4054 | 日曜祭日 | 9:00〜12:00 14:00〜19:00 土曜: 午後は16:00まで |
中津 動物病院 |
大阪府堺市少林寺町西2−2−15 | 阪堺線寺地町駅から 徒歩2分 |
0722−32−6472 | 日・祝・土曜午後 | 9:00〜1300 17:00〜20:00 |
川村獣医科 (ムクムク 先生です) |
大阪市平野区加美正覚寺4−5−44 | JR大和路線加美駅から徒歩8分 | 06−793−3188 | 日曜、祝祭日 | 平日: 9:00〜12:00 17:00〜19:00 土曜: 午前のみ |
クウ 動物病院 |
大阪市城東区中浜1−20−7 | JR学研都市線 鴫野駅から 徒歩7分 |
06−969−6969 | 祝日 | 平日: 10:00〜12:30 17:00〜20:00 土日: 午前中のみ |
たなか 動物病院 |
兵庫県伊丹市荒牧字池の下22−6 | JR宝塚線中山寺駅から 徒歩15分 中国自動車道宝塚IC5分 |
0727−85−0003 | 日曜祝日の午後 | 9:00〜11:30 17:00〜19:30 火〜土の 14:00〜16:00は予約診療 |
フォーゲル 動物病院 |
兵庫県神戸市灘区高徳町5−1−1 | JR六甲駅から北の山側の 山手幹線沿い |
078−858−6311 | 木曜・祝日、 日曜午後 |
9:30〜12:30 17:00〜20:00 |
加古川 動物病院 |
兵庫県加古川市神吉町西井ノ口373−1 | JR宝殿駅から 徒歩約15分 加古川市民病院の北側 |
0794−33−0523 | 木曜日 | 平日: 9:00〜12:00 16:30〜19:30 土曜: 9:00〜12:00 16:00〜18:00 日祝: 10:00〜13:00 |
エルフィン 動物病院 |
岡山市花尻あかね町 11−101 |
花尻簡易郵便局前 | 086−255−7887 | 木曜日、 第3水曜日 |
平日: 9:00〜12:00 15:00〜18:00 土日・祝日: 9:00〜12:00 13:00〜18:00 |
ながみね どうぶつクリニック |
沖縄県具志川市前原 308−4 |
東陽バス31番線で終点 泡瀬営業所下車 ジャスコ具志川店の裏側 |
098−979−0001 | 木曜日・ 日曜日午後 急患応需・事前電話要 |
平日: 9:00〜12:00 15:00〜19:00 |
※上記の病院の詳細は当サイト管理人も完全に把握しておりませんので、下記の点に留意してご自身でお尋ねになってください。
上述のように病院に行く際には必ず事前に電話をかけて、鳥を確実に診られそうな病院かどうか聞きましょう。それが双方のためですし無駄が省けます。健康診断受診時に確認すべき事項をまとめますと
1.検便検査はできますか?培養検査もされるのでしょうか?(培養検査応需は少ないでしょうが)
2.そ嚢液検査はできますか?(これができることが信頼に足りる一つの目安です)
3.ネブライザは受けられますか?(この器具は最低必要です)
4.入院治療は可能ですか?(24時間看護なら最高です)
というところになると思います。
気になるのが料金です。ヒトの病院と違って自由価格設定ですし保険も利きません。いくら大事な鳥のためとはいえ、とてつもない金額では現実的に不可能です。電話でこれを尋ねる場合、もっとも失礼のないのは次のような電話の掛け方でしょう。
「小鳥は健康診断を受けた方が良いと先輩から聞きました。でも私は犬も猫も飼っていないので動物病院は初めてです。検便とそ嚢液検査をお願いするとして、いったい、おいくらくらいのお金を用意してお伺いすればいいのでしょうか?まったく見当も付かないので失礼になっては困りますので教えてください。もちろん病気が見つかれば別でしょうが、とりあえず検査でお伺いする際の目安としては・・・?」
これを丁寧にお尋ねして「失礼だ」と怒られるようならば、その病院は長くおつきあいする病院としてはあまりオススメできません。安ければいいと言うものではありませんが、あまりに独善的で飼い主の立場を理解できないことが多いようです。ごく一般的に上記の検査(培養はせず)で何事もなかった場合、3000円±1000円程度なら妥当だと思います。
多くの先生の中には、鳥を一目見て「これは大変、入院しなければなりません。ついては○万円必要です」と診断される名医(?)もいらっしゃいます。初めてお伺いした場合は驚くのは当然です。しかし可愛い鳥のためとなるとどうして良いのか戸惑うことでしょう。
結論から言うと「素人目では元気なのに一目で入院するほどの大病を発見できることはあり得ない」のです。十分な検査をしてはじめて入院が必要な病気であることがわかるのです。ですから「ひとめ入院」を勧める先生には次のことを尋ねてください。ここで気後れすると後々大変な金額に膨れ上がることもあります。
1.何という病名なのか?病原微生物は何か?どういう検査で発見したのか?
2.その病気は伝染性なのか?なぜ入院の必要があるのか?自宅療養は無理か?
3.入院した場合24時間看護なのか?金額の計算根拠を項目別に教えてください?
正直言ってなかなか言いだしにくいと思います。しかし「素人目では何ともないのに即入院を勧める先生」は多少こちらも構えてかかる必要があります。上記3点が明確に答えられない場合は、その病院は敬遠した方が無難です。これで怒る先生、答えられない先生は長いつきあいをする病院としては不適です。なお、「素人目では元気なのに」と書きましたが、それがある程度の妥当性を得るためには飼い主も十分基礎知識を付けておく必要があります。鳥は病気を隠します。膨羽嗜眠・肛門には下痢便という状態なのに表面的に元気だからと判断することは「素人目には元気」以下の問題です。こちらも十分勉強した上で先生にお尋ねしてください。
ただし喧嘩腰はいけません。「鳥の入院なんて初めてなので何も知らないので、ひとつ教えていただけませんか?」と低姿勢で、しかし確実にお伺いするようにすれば感情的なもつれは生じないと思います。
・・・と言うメールをよく頂戴します。確かに鳥を確実に診られる先生は少ないですし、まして「鳥専門」と看板に書く動物病院はほとんど見つけられないでしょう。ではそういう地方では鳥は飼えないのでしょうか? 決してそんなことはありません。
現実問題として、まだまだ鳥を動物病院に連れてくる人が少ないため、「鳥専門」と看板に書いては職業として成立しないのが現実なのです。本当は鳥が好きで鳥に関する獣医療の勉強もしっかりしておいでの先生も、やむなく「犬・猫・小鳥」を看板を出すしか方法がないということが言えます。
ですから、ご自分の居住地に良い先生がいないとあきらめず、電話帳で片っ端から電話して上記のことを伺う、ローラー作戦を実施してみて下さい。有名な先生には及ばないまでも、素晴らしい先生との出会いがあるかも知れないのです。ともかく有名な一部の先生でしか鳥を治せないと言うことは決してない、ということは覚えておいてください。
動物病院に鳥を連れて行く際は犬用の運搬キャリーや大き目の小動物用マスカゴなどの底に丸めた新聞紙をクッションに敷き、入れます。いざというときのために、時々入れてキャリーに慣らしておきましょう。具合の悪いときや寒いときはキャリーの底の外側に使い捨てカイロを密着させ、周りを布で包み、保温します。また缶飲料のホット缶を2〜3本、タオルでくるんでキャリーに入れるのも保温力の面でオススメの方法です。さめたら飲んでしまって、駅でまた新しい熱いのと取り替えれば、いつでもホカホカです。
元気なときの移動ならばキャリーの中に工夫して止まり木をつけても良いのですが、病気の際は止まり木は付けないほうがいいでしょう。その場合は新聞紙をくしゃくしゃにしたものをたくさん入れてあげます。「住」キャリーの項も参照してください。
最近発売された「使い捨てカイロケース」 使い捨てカイロを中に入れるプラスチックケース。キャリーの中に2つほど入れればかなり暖かさが確保できます。ただプラスチック製ということもありますので、簡単にふたが開かないように、ガムテープでふたを留めるなどの工夫をすると良いでしょう。 |
A
獣医師とは?
ご存知のとおり獣医師は動物の医療をする先生です。獣医師法が施行されたのは昭和24年ですが、その目的は「畜産業の発達を図り、併せて公衆衛生の向上に寄与すること」とされており、あくまでも産業動物(馬・牛・豚・鶏など)が主な診療対象で、所管も当然ながら農林水産省(当時の農林省)でした。その後、ペットの普及や疾病の多様化などを踏まえ、平成4年に大改正が行われました。
新法では診療対象を「家畜」から「飼育動物」に変え、産業動物と犬・猫に加え、「政令で定めるもの」としてオウム目の鳥、文鳥等カエデチョウ科の鳥、カナリア等のアトリ科の鳥、つまり「飼い鳥」も対象に含めました。これを受けて獣医師以外の者は、これらの飼育動物の診療行為を業務として行うことはできなくなりました(獣医師法第17条)。この「業務」というのは「反復継続する行為」を意味し、お金を取ることではありません。この改正以前はショップ店主など、獣医師以外の診療行為が適法であったため、鳥用の抗生物質なども各種市販されていましたが、現在ではサルファ剤「トモジン」以外見かけなくなりました。なおこの大改正と共に新たに「獣医療法」が制定され、飼育動物の診療施設の開設や管理の基準、広告の方法などが規定されました。
獣医師は動物病院で診療する以外にも畜産業界や動物検疫所、各種研究施設でも活躍しています。平成5年に獣医師になった人の約4割が「動物病院」に勤務または開業している現状です。
獣医師の特典
獣医師は高度な知識を持ったスペシャリストであるため、医師・歯科医師と並んで指定医薬品(一般人が買えない抗生剤など)を購入・処方することが認められています。薬事法では次のように定められています。
第19条 調剤薬剤師でない者は、販売又は授与の目的で調剤してはならない。ただし、医師もしくは歯科医師が次に掲げる場合において、自己の処方せんにより自ら調剤するとき、または、獣医師が自己の処方せんにより自ら調剤するときは、この限りではない。(以下省略)
第49条 薬局開設者又は医薬品の販売業者は、医師、歯科医師又は獣医師から処方せんの交付又は指示を受けた者以外の者に対して、厚生大臣の指定する医薬品を販売し、又は授与してはならない。ただし、薬剤師、薬局開設者、医薬品の製造業者若しくは販売業者、医師、歯科医師若しくは獣医師又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者に販売し、又は授与するときは、この限りでない。(以下省略)
これらの規定により、獣医師はさまざまな薬剤を購入し診療行為が可能となっているのです。
獣医師になるには
獣医師になるには全国に16ある獣医関係大学を卒業して国家試験に合格することが必要です。現在獣医関係学部学科があるのは、国立大学:北海道大・帯広畜産大・岩手大・東大・東京農工大・岐阜大・鳥取大・山口大・宮崎大・鹿児島大、公立では大阪府立大、私立では酪農学園大・北里大・日本大・日本獣医畜産大・麻布大です(麻布大では平成5年より社会人学士入学制度を実施)。昭和52年までは4年制大学でしたが、その後、学部4年+修士課程2年となり、昭和59年からは医学部と同じく学部6年制になりました。獣医師の重要度と修得すべき科目が増加したためです。
産業用動物対象の時代は「肉体労働」のイメージの影響か9割は男子でしたが、最近は小動物(と言っても犬猫のこと)診療を目指して女子の進出が急増し、半数が女性という大学も多いそうです。なお「獣医学修士」の学位を持つ人はこの過渡期(昭和53年〜58年入学まで)に大学院を修了された少数の人だけです。現在の学位規則では獣医学の分野には「学士」と「博士」しかありません。大学での学習の基本は畜産関連で、小動物(犬猫のこと)も多少勉強する、と言った程度です。鶏の関連で鳥類も勉強しますが、飼鳥に関する学習はまったくと言っていいほどありません。
卒業後毎年3月上旬に行われる国家試験を受験します。「家畜生理学」などの学説試験17科目、実地試験を受けます。平成6年の合格率は85%でした。こうして毎年約1000名の獣医師が誕生しています。現在、日本には約2万8000名の獣医師がいます。
新しい獣医師法では資格取得後、臨床研修に努めることが規定されています。義務ではありませんがほとんどの人が研修獣医として「見習い修行」をしています。法律では6ヶ月以上(ヒト医師では2年)の期間が規定されていますが、獣医師でも2年ほど修行する人が多いようです。この研修獣医は「レジデント」とも呼ばれます。
この期間に臨床獣医としての腕を磨き、また開業資金を準備して独立した開業獣医となるのです。飼鳥について大学で学習の機会がない獣医師は、この期間から独学で飼鳥獣医学を勉強することになります。レジデントとして入る病院も、本人の将来の希望に合わせて犬猫や鳥、爬虫類など得意分野がはっきりした病院にお世話になるようです。
動物病院
獣医療法の定めに従って設備を整え、動物病院開業後は地域の獣医師会に所属し診療を開始します。保険制度の完備したヒト医療と異なり、診療価格は自由設定です。協定価格を設定することは「医療機関」でなく「サービス業」である動物病院の場合は、独占禁止法違反になってしまいます。
大都市周辺では最近では余剰気味とも言われていますので、経営は必ずしも楽ではないようです。また手間の割に単価の安い小鳥の診療は敬遠されがちです。それもあってか「高い」と思う診療報酬を要求される先生もいらっしゃるようですが、大切な「家族」の命を救ってくださるのなら、多少の出費は甘んじて受ける発想も必要だと思います。
ただし、内訳(診療代、検査代、薬剤代の内訳、薬剤の名称と目的)は、はっきりと伺いましょう。インフォームドコンセントのあいまいな病院はオススメできませんし、実際にそういった動物病院は、人気が急落するようです。受けた医療施術内容と薬剤名称は必ず聞きましょう。転院した際も必要なことです。「動物用医薬品」には薬剤コードが記載されていない場合も多く、そうすると抗生物質の乱用など不適切な処方が行われることも有り得ます。
A 動物病院で処方される薬剤は安全性・効果の両面からヒト用の医薬品を流用することが多いのですが、「動物用医薬品」として最初から動物用として作られた医薬品もあります。薬事法では、使用規制として
第83条の2 農林水産大臣は、専ら動物のために使用されることが目的とされている医薬品であつて、適正に使用されるのでなければ牛、豚その他の農林水産省令で定める動物(以下「対象動物」という。)の肉、乳その他の食用に供される生産物で人の健康を損なうおそれのあるものが生産されるおそれのあるものについて、中央薬事審議会の意見を聴いて、農林水産省令で、その医薬品を使用することができる対象動物、対象動物に使用する場合における使用の時期その他の事項に関し使用者が遵守すべき基準を定めることができる。
が規定されています。この規定でも判るように、これらの動物用医薬品は産業用動物を主対象とし、犬・猫もある程度考慮されている、といったものが主流で、飼い鳥用のものは「トモジン」しかないのが現状です。
動物用医薬品の検索にはココ(動物医薬品検査所のHP)をご覧ください。非常に便利な検索システムです。
A 甘みをつけたシロップ薬でも飲むのを嫌がるコは多いです。まして刺激性があったり、苦みが強い薬は非常に飲むのを嫌がります。大型インコは飲ませる量も小型鳥よりずっと多いですから、事態は深刻です。無理に飲まそうとすると、人鳥関係が悪化したり、羽毛がベタベタになったり、苦労します。そこで日頃から投薬の練習(?)をしておくことをオススメします。
なお、粉薬を直接鳥の口の中に投入することは窒息の原因になりますので、絶対にしてはいけません。
この方法は最終手段。できるだけ上記の「自分で摂取する」段階で投与することが望ましいのは言うまでもありません。
後で吐き出してしまう場合は獣医師の先生に相談してください。どうしようもない場合は注射になりますが、鳥への注射には危険が伴いますので、信頼できる先生によく相談してください。
病原体は常在細菌と呼ばれる大腸菌や、どこにでも存在する酵母、カンジダなど、私たちの身の回りにいくらでもあるものもあります。こうした場合は防衛しようがありません。ただ、こうした身の回りに存在する病原性の微生物は、身の回りにいつもいるだけに、免疫機能も働いています。何らかの原因で体力が低下し、免疫機能が働かない場合に発病するのです。またそ嚢に粘着性のある炭水化物(ごはんやパンなど)が長時間滞留している場合も発病することがあります。
これに対して「難病」が多い特定の細菌やウイルスはどこから来るのでしょう。これは風で空気中を飛んでくることはまず考えられません。鳥から鳥へ伝染していくのです。具体的には、主に乾燥したフンの粉、フケ、脂粉などで感染します。輸入したてでキャリアー(発病していない感染個体)になっている鳥をすぐに先住鳥と同居させたりすることも危険です。これはたとえ国内生まれの「地仔」でもショップでの感染(言うなれば「店内感染」)という危険があります。ショップはかなり危険ゾーンであることは承知しておく必要があります。動物病院、個人繁殖家、さらに単なる少数飼育の愛鳥家ですら、危険はつきまといます。また公園の鳩に餌をあげている人の手などは当然ながら非常に危険です。やたらに他人に愛鳥を触らせるべきではありません。
ペットショップが危険ゾーンであるのはどの店でも同じですが、膨羽嗜眠、いかにも「病気」という鳥をそのまま店頭に出している店はすぐに脱出したほうが良いでしょう。現に病気があることもそうですが、そういう店は掃除などの衛生管理がずさんな場合が多いのです。また動物病院では他の病鳥はもちろん、置いてある本や備品などにも手を触れないほうが安全です。
こうした認識を踏まえ、外で他の鳥には触らない、ショップや動物病院などへ行ったときは必ず手や腕、顔を洗い殺菌すること。これが一番大切な防疫策です。衣服に病鳥の羽毛が付着していることも考えられます。着替えましょう。厳しく言えばショップで鳥のフンを踏んでいるかもしれない靴ですら危険で、これは靴のまま家に入る欧米では危険行為として厳禁されています。靴底をアルコール消毒することも必要です。それぐらいの防疫意識を高めておくことは必要だと思います。
消毒剤・殺菌剤は防疫に欠かすことのできないものです。外出後のヒトの消毒、病気感染鳥が発生した場合のケージの殺菌など、通常の熱湯消毒や日光消毒では不可能な殺菌処置が必要な場合もあります。殺菌と消毒に付いてはコチラを参照してください。
A ヨウ素を含むルゴール液は、鳥の医療用としては咽頭炎、喘息の治療や甲状腺機能障害、代謝異常による脂肪過多症の治療に用いられますが、特に風邪の予防として処方されることは少ないようです。古い飼育書などでは予防薬として記述されているものもあります。ただ、ヨウ素はイソジンうがい薬に代表されるように、殺菌作用がありますので、風邪の予防に効果が無いとは言い切れませんが、鳥に用いる程度に希釈すると殺菌効果はほとんど期待できないのではないかと思われます。
風邪の予防というよりも、微量のヨウ素の投与はホルモンバランスや甲状腺機能促進のためにも病気予防の観点から、勧められるものです。ただしヨウ素はボレー粉などから自然に摂取させることが望ましいのは言うまでもありません。ルゴール液は素人が療法目的で使用すべきものではありません。過剰による甲状腺機能亢進という副作用で心拍数の増加などの危険があります。
ヨウ素を含む薬品には次のようなものがあります。
これらの中で、もっとも純粋に近い「ルゴール液」が推奨できます。薬局で購入する際は、香料などが添加された一般的な市販薬を購入せず、純粋なルゴール液を購入しましょう。飲み水100ml中に1滴を混入させたものを2週に1回ぐらい与えます。ヨウ素剤は特有の刺激臭があるため、最初は少な目に与え、飲水拒否をしないように注意しましょう。
A 手乗りとして生活を共にしている鳥(特に大型インコ)の場合、爪切りはどうしても必要になります。それは飼い主の皮膚や衣類を保護するだけでなく、鳥にとっても変な形で爪を引っかけておこる外傷を予防することにもなります。放っておくと爪の先端まで血管が通り、ちょっとしたケガで大出血する可能性がありますが、適切な定期的爪切りで血管を引っ込ませることができます(右のアニメはちょっと極端ですが)。
アメリカでは紙やすりのついた止まり木などが用いられることもありますが、多くの獣医学書ではやすり付き止まり木は望ましくない、と記載されています。足の肉部分にスリ傷をつくり、そこから細菌が侵入することがよくあるそうです。(ちなみに止まり木は自然木で太さに変化があるものが推奨されています。一定の太さですと、常に足の一部分が当たり、これも様々な外傷や機能障害の原因になるそうです。)
爪切りの方法での第一のポイントは「保定」(鳥の持ち方)です。これは個体差がありますので鳥の性格によってさまざまですが、一般的なのは大型のタオルでくるむ方法です。手ぬぐいサイズでは顔を出して噛みつこうとしますので、大型サイズでなければなりません。声をかけながらくるみ、鳥に負担をかけない適度な力で、顔が出てこないようにきちんと巻き付けます。くれぐれも窒息させるようなグルグル巻きにはしないようにしてください。タオルから片足ずつ出し、丸棒を握らせます。棒を握らせないと拳骨を握ってしまって、指を一本ずつ出すのが困難になりますし、無理に拳骨をこじ開けようとすると骨折の危険があります。
指を一本ずつ出させたらしっかり安定させ、犬猫用の爪切りで少しずつ切ります。最終的にかなり切ることになるとしても、出血を避けるために徐々に切りつめていきます。最初にあまり深く切ると大出血することがありますので、少しずつ定期的に切ることで血管を引っ込ませるようにしましょう。あせりは禁物です。また、あまりにも短くしてしまうと転落事故にもつながりますので、お互いが困らない限度ぎりぎりで止めておきましょう。電動回転やすりを用いる場合もありますが、これは保定に助手が必要になります。出血を防ぐ点からはやすりが望ましいのですが、時間がかかってしまうのが難点です。また爪切りは人間用のでも構いませんが、ニッパ形式のものを使用し、深爪を防止してください。また犬猫用のものも高級品を使ってください。
どうしても少量の出血は覚悟しなければなりません。止血の方法としては化学的止血と焼烙止血があります。化学的な方法では硝酸銀や硫酸第二鉄のしゅうれん作用を利用したもので、「クイックストップ」(犬猫用品売り場にあります)などが代表的です。焼烙では通常蚊取り線香が用いられますが、煙の害などを考えるとハンダゴテ(先端は300℃にもなります)が良いかもしれません。おススメなのは接着に用いる「グールガン」というピストル型の工具です。先端が高温になり、火が消えたりせず、またハンダゴテよりも扱いが容易で安全です。ただし接着剤は有害ですので、もし使うなら鳥専用にしてください。ディスカウントストアで安いものです。焼烙は化学止血より確実で殺菌の効果もあります。
写真左「クイックストップ」 硫酸第二鉄を主成分とする粉状の止血剤。この粉末を綿棒に付けて待機しておき、出血したらただちに押し当てて止血する。即効的な効果があるが、まれに再出血することがある。皮膚を焼くので絶対に鳥の皮膚に付けてはいけません。 写真右「グールガン」 本来は棒状の樹脂を溶かして接着させる工具。先端が高温になる。低温・高温タイプがあり、高温のものを用いる。 |
止血した後、タオルから解放してあげます。このとき「よくがんばったねー!イイコだねー」と誉めてあげましょう。手の上でハーハー言いながらもおしゃべりなどして飼い主になつきますので、撫でてあげたりしてせいぜい可愛がってください。このアフターフォローがあれば、これだけの「修羅場」があっても、ほとんどの場合飼い主との関係は不動です(タオルや道具に敵意を持つことはあります)。こうして手の上にしばらく乗せておくことは、止血が完全か確認する意味もあります。10分ほど手の上に乗せて遊び、完全に止血が確認されたらケージに帰します。
爪きり後2日間は感染症の危険がありますので衛生には十分配慮し、また短い爪に慣れていないので止まり木から滑り落ちる可能性もありますので、あまり高いところに登らせないでください。
初めてで要領が分からない場合は信頼できる動物病院で切ってもらうことも良いでしょう。ただし鳥に慣れていない獣医師の先生ですと、いつもの犬猫の要領で爪を切ろうとして失敗されることもあります。鳥を安心して診てくださる病院が望ましいでしょう。
また手袋は使用しないでください。爪切りは小手先を使いますので思うように手が動かせないと危険です。
どのようにタオルでくるむと一番無理がないか、また顔を出して噛んだりされないようにするにはどうしたらいいか。そういう疑問が寄せられましたので基本的なくるみ方をご紹介します。ポイントは頭から先の部分に、多めにタオルの余裕を残すことです。
親指と人差し指でタオルの上 から鳥のあごをしっかり押さえ タオルのたるみをなくします。 |
タオルを鳥の体に密着 させ、頭の先でタオルを 横折りします。 |
下に垂れたタオルを頭の上 で折った方向に巻き上げて しっかり固定します。 |
裏返して裾を めくると足が出 るはずです。 |
この包み方をしても鳥が窒息することはありません。またしっかり巻き付けることは鳥のためでもあります。へたに余裕を持たせて鳥が暴れると羽を痛めたりするのです。しっかり巻いて動けないようにして下さい。なお大型インコの場合、普通のバスタオル1枚ですとクチバシは貫通してしまいます。二つ折りにして縫い、専用の分厚い保定用タオルを作ると良いでしょう。
A 確かに病気も考えられますが、たいていの場合は、まだ成鳥の羽になっていないためです。鳥種にもよりますが、生後半年程度たつと、ヒナの羽から成鳥の羽に換羽(生え変わり)します。ヒナの羽には、成鳥の羽のような水や汚れをはじく脂分、コレステロールが十分にありませんので、どうしても「薄汚い」感じがするものです。生後1年ほど経過して換羽が終わり、成鳥の羽になれば美しいツヤが出てくるでしょう。
A 大空を自由に飛ぶことのできる鳥の羽を切る・・・。たしかにかわいそうに思います。しかし、野生の鳥を捕まえて飼っていた時代はともかく、今はほとんどの大型インコは人間の手で繁殖・育雛されてきた「ブリーディング」個体です(そうでなければワシントン条約の規制で、まず入手できません)。鳥は「刷り込み」といって、生まれて初めて見た動くものを親と思い、育ちます。ですから彼らは自分たちを人間とすら思っているかも知れません。そこまでいかなくとも、野生の鳥とは異なる価値観の持ち主であることは確かです。ですから、野生の鳥の羽を切る行為と同じレベルでの比較はナンセンスです。それを前提にして考えますと、より密接に人間と生活を楽しむために羽を切ることは、やむをえないと考えます(異論はもちろんあります。それはそれで尊重します。飼鳥方針は人それぞれですから)。羽を切ることによって、日本家屋の狭い室内を飛び回ってガラスに激突するような事故を防止できます。家具や建具をかじられることも防げます。また一緒に外出することもできます。さらに、飛行可能な大型インコは攻撃的になるとも言われています(性的成熟期を
迎えた5〜6才以降に顕著)。
なお、オカメインコクラス以下の中・小型インコには、この項目は該当しません。
羽を切る場合は初列風切羽を5〜6枚、左右ともに切ります(1)。片方では不安定で危険です。また一番外側の1〜2枚を残す(2)と格好は良いのですが、折れて出血することがありますので、やめたほうが良いでしょう。切り揃えた後、新しい羽が均等でなく1本ずつ生えてきます。その羽軸には血液が通っており、折れると大出血しますので、十分注意して血液の無い部分をこまめにカットする必要があります。羽軸を中心に半分の羽を切ることも(3)獣医師により勧められていますが、なかなか困難ですし、飛翔力がかなり残っていますので、逃亡の危険があります。 |
A フィンチは明確な換羽(とや)期がありますが、インコ類は明確な換羽期というものはないと言われています。しかしすべての正常な鳥は年1回、または2回、換羽を行います。どのような換羽形式であれ、基本的に鳥は1年(大型インコの場合は2年かかることもあります)で風切り羽や尾羽を含め、すべての羽が生え変わります。
ボウシインコは1年間を通じて徐々に換羽をおこないますが、ヨウムやバタン類では繁殖期の後に行われると言われています。また梅雨など季節の変わり目に換羽を始めることもあります。気候が安定した原産地ではインコたちは1年中徐々に換羽するのですが、四季の明確な日本の気候に馴化した鳥は、フィンチのように夏に備えて晩春〜初夏といった時期にバサッと換羽することもあると考えて良いでしょう。また秋口にこうした換羽が見られることもあります。この場合は体のあちこちに下からダウンがポヤポヤと見えている感じになります。こうした換羽時期にケージの底に羽毛がかたまって抜けていても、さして心配する必要はありません。飼養下の鳥では、この換羽のパターンはさまざまで、わが家のオオハナインコは冬季に激しい換羽を行います(ココ参照)。
換羽は体力的にもストレス的にも大変な負担となりますので、早く済ませる必要があります。そのためには、
(1)羽が抜け始めたら濃厚飼料、高脂肪餌を与えないこと。
(2)換羽中は水浴び、日光浴は避ける。これらは換羽を長引かせる。
(3)羽が生え始めたら濃厚飼料、高タンパク食を与える。青菜やボレー粉なども多く与える。
(4)梅雨時に重なるので、掃除をこまめに行う。ケージを乾燥したところに置く。
換羽は普通左右対称に行われます。翼では初列風切は内側から外側へ、次列風切は外側から内側へ換羽していきます。尾羽の換羽は中央から外へ換羽するのが普通で非常に短期間に換羽が完了するのが正常です。
換羽は季節、日照、温度、栄養、産卵、ホルモンバランスなど種々の要因で行われます。知能の高いインコ類では些細な原因で換羽が始まることもありますが、あまり神経質になる必要は無いでしょう。しかし換羽期は代謝率が3割増加すると言われています。これは栄養要求量が多くなり、ストレスが増し、病原性微生物に対する感受性を高めてしまうことになりますので、「ネクトン−BIO」などの適切な栄養剤を与える必要があります。羽毛を再生するにはタンパク質が必要です。回復期には高タンパク飼料(ソバの実などや、ブリーダータイプペレット)を与えましょう。抜けている最中に高タンパク飼料を与えることは禁物です。抜けを助長してしまう傾向があるのです。
また綿毛まで抜けて地膚丸出しになった場合は次のような病気の可能性もありますので、一応、獣医師の診断を受けた方が無難です。換羽に見えて実は違うということには(1)病気によるもの(2)毛引きによるもの、の2種があります。(1)は恐ろしいウイルス感染症PBFDをはじめ、甲状腺機能障害や内部寄生虫によるものまでさまざまです。(2)の原因は心因性のもの、外部寄生虫、真菌性皮膚炎、水浴び不足による脂粉の沈積によるカユミ、さまざまな原因が考えられます。特に室内飼いの場合は水浴びが不足気味になりがちですので、これが原因となることも多いようです。また(1)の病気が原因のカユミで毛引きとなることもあります。
換羽には上記の成鳥換羽以外に「ヒナ換羽」があります。これは生後半年までの間に幼鳥の羽毛から成鳥の羽毛に生え変わる換羽で、すべての鳥が経験することです。
なお「換羽」は「とや」と呼ばれますが、「とや」は本来「鳥屋」と表記して鳥(特に鷹)の小屋のことです。鷹は換羽期に小屋に閉じこもって餌もたべなくなり、これを「鳥屋入り、鳥屋こもり」と呼びました。これが転じて換羽そのものを「とや」と呼ぶようになったのです。
A 感染症の治療に抗生物質薬剤は欠かせないものです。信頼できる獣医師の先生の処方で、適切に投与すれば確実に効果が期待できるものです。先生の指導に従って投与すれば問題はないでしょう。ただ、抗生物質には副作用があります。
以上のように抗生物質には確かに副作用がありますが、きちんと用法用量を守っていれば危険は防げます。信頼する主治医の指示を必ず守って、使うべき時には使う、ということが大切でしょう。抗生物質についてはコチラに概略を示しています。
ただし、故高橋達志郎先生は著書で次のようにおっしゃっています。「自分の飼い方が悪いのに気づかず、下痢をすれば薬、鼻水を出せば薬などとやたらに抗生物質だサルファ剤だと飲ませるのも早計です」と。ヒトが病気でなくてもクシャミをするのと同様、鳥もホコリでクシャミをします。「クシャミ3回抗生物質」という発想は危険です。鼻水を伴わないクシャミは問題ない自然の生理現象であることが多いのです。
ヒト用でも同じですが、古くなった薬は変質してしまって使用できなくなります。場合によっては化学反応を起こして危険な物質になってしまう場合もあります。抗生物質などのほとんどは、ヒト用の医薬品の錠剤を乳鉢ですりつぶして粉にしたものを用いることが多いようです。鳥用の薬品が出来合いのパッケージでなく、今ではヒト用には珍しい薬包で渡されるのはそのためです。場合によっては甘いシロップ剤の中に、薬剤の粉を混ぜる場合もあります。
こうして、それでなくとも変質しやすい薬剤を加工し、空気に触れる表面積を広げてしまうのですから、錠剤の形の場合よりもずっと酸化変質しやすいのは当然です。動物病院の中には、保護者の来院回数を軽減させてあげようという気配りから、多くの薬剤を出してくれるところもあります。症状が改善すると保護者は安心して、もう薬を与えようとしませんから、多くの薬剤が手元に残ることになります。そして「今度また体調が具合が悪くなったら使おう」と考えて、とりあえず冷蔵庫にしまったりします。皆さんも経験があるのではないでしょうか?ここで3つの大きな誤りを犯しているのです。
まず獣医師のOKが出る前に勝手に薬剤投与を止めてしまった点。獣医師からそういう指示を受けているのならば構わないのですが、そうでない場合は勝手に薬剤投与をやめてはいけません。抗生物質の中途半端な投与は耐性菌を生んでしまうこともありますし、副作用の危険もあるのです。
次の問題点は、変質しやすい薬剤をそのまま保管している点。ものによれば毒物を生産してしまっていることもあるのです。必要なくなった薬剤は、もったいなくても捨ててしまいましょう。
最後の問題点は、勝手な素人判断で薬剤を投与している点です。抗生物質は、病原性微生物の種類によって効く効かないがあります。獣医師は微生物を特定し、それに照準を合わせた薬剤を処方しているのです。症状が同じようであっても、病原性微生物が異なるケースは非常に多いのです。こうした場合、以前の薬剤は効果がないばかりか逆効果となる場合すらあります。素人は妙な考えを出さずに、余った薬剤を処分してしまうようにしましょう。
A オウム病とは
インコを飼うとまわりから心配されるのが、この「オウム病」です。この病気は昭和5年に横浜に来たキューバ船員が死亡したことが日本での初見で、その後昭和49年に動物検疫官数名が感染して有名になりました。そして決定的になったのが昭和54年5月、神奈川県でダルマインコなど4羽を飼っていた一家6人中5人が発病、2名(72歳男性と39歳女性)の死者を出す出来事です。
この事故があって以来、「オウム病」は人畜共通感染症の代表のように言われています。強烈な致死性のある狂犬病が日本では1957年以降見られなくなった後、致死的なケースもある人畜共通感染症としてマスコミの格好のネタとなったと言えるでしょう。実際には齧歯目の小動物や犬から感染するレプトスピラ病のほうが感染者(年間1000名)も死亡率(10%)もずっと高率で恐ろしいのです。
世間ではいくつかの誤解があり、これが「オウム」の病気だと思われていますが、ほとんどの鳥類に感染するクラミジア(細菌より小さく、ウイルスより大きい微生物)による病気です。また鳥以外にも哺乳類にも感染します。クラミジアには眼病で有名なトラコーマなどもありますが、オウム病の原因はクラミジア・シッタシ(Chlamydia
psittaci)です。やっかいなのはクラミジアはウイルス同様、無細胞培地(寒天培地など)では増殖しないため、簡単には同定することが困難なことです。このため医師の判断が遅れることがあるのです。判断が遅れた場合最悪のケースは死亡に到ることもあります。適切な治療がなされない場合、死亡率は高率(30%)にもなると言われます。しかし適切な治療の効果が高いため、昭和49年からの10年間での死者は10名でした。
クラミジアは DNAとRNA の2つの核酸を持っており、その増殖は2分裂形式であることから明らかにウイルスとは異なり、リケッチアと同じく形態学的にはグラム陰性の細菌に似ています。特殊な染色法で染めることができ、光学顕微鏡で観察可能です。鳥類では不顕性感染や持続感染
の状態で病原体が維持され、適切な抗生剤治療を行わなければ終生持続感染を起こします。
クラミジアはその生活史の中で2つの形態を持ちます。「基本小体」は直径0.3ミクロの比較的丈夫な粒子で、これが感染性を持っています。基本小体が宿主の細胞に侵入すると10時間ほどで約3倍の大きさの「網様体」と呼ばれる形態に変化します。網様体は感染性はなく弱いのですが分裂増殖します。増殖した後はふたたび小さくなり多数の基本小体として新たな感染源となります。「基本小体」は、感染した宿主の細胞の中に存在している訳ですが、この「基本小体」は代謝・増殖を行っておらず「代謝的に不活性状態」なため、抗生物質が効きにくいのです。則ち、テトラサイクリン系抗生剤は後述のようにはクラミジアの増殖過程を抑える「静菌」薬剤なので、増殖していない菌には作用しにくいのです。従って、クラミジアの治療には、30日〜45日の長い投薬が必要となります。
検査法
前述のように無細胞培地での培養が困難なため、特殊な方法で検査します。そのため一般の動物病院では実施できない場合もあり、そうしたときには検査センターに検査を依頼します。検査センターにはたとえば北里研究所の検査センターKICAL(ココ)などがありますが、先生が会員になっていないと利用できないそうです。蛍光抗体検査で4日ほどかかります。
こうした手数の煩雑さから、特に疑いが濃厚な場合以外は健康診断などでは検査されないのが実態で、気になる場合は獣医師にその旨申し出なくてはなりません。検査方法は鳥の場合は排泄物から発育鶏卵、マウスに接種して分離培養します。ヒトの場合は血清を採取し、抗体(特に補体結合抗体価)の上昇の証明などを行います(最近ではクラミジアのDNAの存在を証明することで感染を判断するDNAプローブ法もあるようです。アメリカではこちらが主流です)。ただし鳥の検査について言えば、菌体の排出が間欠的であったり、たまたま排出が少ない時期であることもあるために一度の検査では100%の信頼性は得られません。年2回(春・秋)の定期検診時にクラミジアの検査も受けることがヒトのためにも鳥のためにも望ましいでしょう。
鳥の症状
感染鳥の症状は風邪症状、気嚢炎や胃腸病の症状、脱毛、しわがれ声などさまざまで、クラミジア分離検査するまでオウム病とすぐに断定はできません。やせて下痢症状がひどいときには感染している可能性もあるので、必ず動物病院での診断を受けるようにします。しかし潜伏期間は42日から1年半と長いのが非常に厄介です。クラミジアは鳥に感染した後も不顕性感染や持続感染(病原体を排出)を続けることが多いのです。
なぜこうした持続が維持されるかと言えば、クラミジアは通常の免疫システムから身を守る特殊な性質を持っているのです。具体的には、感染したクラミジアは細胞に取り込まれ、phagosome
という、一種の袋の中で分裂増殖するため抗体の影響を受けにくいこと、ウイルスと異なり、感染細胞の細胞膜表面にクラミジア特有の抗原の出現がないため、Tリンパ球を中心とする細胞性免疫機構による生体の感染防御作用を受けにくいことなどが挙げられます。さらにクラミジア・シッタシの基本小体は細胞外環境での抵抗性が強く、特にタンパクなどで覆われている場合はかなり安定ですので、飼育中は十分な注意と慎重な取り扱いが要求されます。
具体的に言うと乾燥糞便中でも1〜数ヶ月感染力を維持すると言われています。しかしまた糞便がバクテリアで分解されることでクラミジアもごく短期間に殺滅されるとも言われます。糞便からクラミジアが排出されるのは概して臨床症状開始の10日前と言われます。その後、少なくとも数ヶ月間は排出し続けるのです。
鳥の治療法
オウム病は恐ろしい難病のようなイメージがありますが、実際は比較的治癒しやすく予後も良好な病気です。治療にはクラミジアに非常によく効くテトラサイクリン系抗生物質を投与します。具体的にはオキシテトラサイクリンを30〜45日間投与します。食餌中に0.5%(大型インコでは5%)のクロルテトラサイクリンを混入させると摂取させやすいでしょう。またテトラサイクリン系抗生剤は金属と結びつきやすく(キレート結合と言います)、ボレー粉などカルシウムを同時に与えると効果が低下します。また金属の餌入れに入れると有害な化学反応がおきると言われます。
テトラサイクリン系の抗生剤はクラミジアを殺菌するのではなく、増殖を押さえる「静菌作用」を示します。増殖を抑えているだけですので、投与期間は長期にわたり、この間に鳥自身の自然治癒力で菌体を排除させます。なお抗菌スペクトルの広い抗生剤ですから、腸内細菌を殺滅して真菌交代症を引き起こしたりビタミンB欠乏を招きます。テトラサイクリン系抗生剤の投与時には同時に抗真菌剤とビタミンB群の補給は欠かせません。
鳥の予防策
有効なワクチンはありません。輸入鳥の感染率は高いので、十分な検疫期間を設けなければなりません。入店早々の鳥は危険な場合があります。ペットショップに行った後の消毒も徹底しなければなりません。また年に一度、テトラサイクリン系の薬剤を混ぜた餌を3週間与え、予防的な抗生物質投与も必要であるかもしれません。この場合、真菌症などを引き起こさないような配慮(ビタミン剤や乳酸製剤の同時投与など)が必要です。日本愛玩動物協会が頒布している粟玉「ペットリン」には抗生剤が配合されています(現在は抗生剤を含まない製品に切り替わっています)。これは先述の昭和54年の事故を受けて、事故後2ヶ月して発売されたものです。しかし残念ながら大型インコには含有率が低すぎ(濃度10分の1)ますので、動物病院から処方された抗生剤を使うことになりますので、先生によく相談してください。
感染が確認されたら
感染中の鳥は病原体を排泄しつづけます。特に急性期、発作性の咳をしている時期は非常に多くの病原体の排泄が目立ちます。病鳥はテトラサイクリン系抗生剤の投与を30日程度続けますが、他の鳥やヒトから完全隔離しなければなりませんし毎日の消毒は欠かせません。具体的にはケージをアクリルカバーやビニールで覆って排泄物飛沫の飛散を防ぐ、フンの始末をするときは使い捨て手袋とマスクを使用し、衣服もすぐに取り替えるなどの注意が必要となります。家庭内ではなかなか困難で、ヒトへの感染の危惧から精神的圧迫も大きいものがありますので、できれば信頼できる動物病院に入院させることをオススメします。また他に鳥がいる場合は感染が疑われるため、症状が出ていなくてもすべて検査を受けさせ、抗生剤の予防的投与をする必要もあるでしょう。
また、クラミジア・シッタシには、いくつかの株(系統)があるのですが、この株の種類は、鳥種によって感受性が異なります。つまり、ある種では感染していても症状がでないのに、他の種では発症することがあります。したがって、いくら健康とはいえ、保菌している個体であれば、他の鳥にとっては重大な感染源となりうるわけです。そういった意味でも、感染源の近くにいた鳥は、その鳥自身は健康そうに見えても潜伏感染の状態であって、他の鳥に対して、また感染源になってしまうこともあり得ます
ヒトの症状
感染は濃密接触や乾燥した糞の飛沫を吸入することや、出血するほど咬まれることで起こります。比較的高齢者が発病し重篤な症状を呈するようです。感染後4〜15日の潜伏期間後発病します。2〜3週間にわたる高熱の後に痰を伴わない咳(カラ咳)が長引く症状が現れ肺炎に発展する可能性があります。また感染した器官によっては肝臓や心臓、脳にも病巣が広がることもあります。適切な治療を受ける事で死亡率は1%以下といわれています。しかし家族(ヒト)が長引く風邪症状を呈した場合、医師にインコを飼っていることを話しておくことは大切です。ヒトにも適切な抗生物質が著効を示します。
まだまだ油断できません
マスコミが騒ぐほど実際にはあまり聞かれなくなったオウム病の恐怖ですが、公園のドバトがかなりの高率(30%程度)で感染しているとか、元気に見えるセキセイインコの3割は陽性であるとか、また輸入されて2〜3週間以内に死亡するインコの7割はオウム病によるとも言われています。調査によると陽性率は、動物園60.0%、小鳥店10.0%、一般家庭27.3%、ブリーダー53.2%とも報告されています(「オウム病クラミジアの鳥における分布」三宅恭司・「臨床と細菌」1984による)。
またテトラサイクリン系抗生剤はクラミジアを殺滅する物ではありません。「静菌」と言ってクラミジアに可逆的な変異体を作り増殖不能にさせる物ですから、これを鳥自身の制御機能(自然治癒力)で排出しなければなりません。このため抗生剤使用期間が長くなる傾向があります。
人間の予防
こうした危険が残っている状況で私たちが気を付けなければならないのは、口移しで食べ物を与えるような濃密な接触をしなければ簡単には感染しない、という認識です。もちろんフンの後始末もこまめにすることが必要です。また、出血するほど咬まれた時には必ず消毒殺菌し、化膿止めの抗生剤軟膏を塗布してください。マスコミが無責任に流す「ペットショップに入っただけで空気感染する」「毎年10人死亡している」「鳥を飼うと必ず感染する」「鳥の死因はほとんどオウム病」といった情報に惑わされないことが大切です。次項で説明している予防法「節度のある付き合い方とこまめな清掃」も併せて参照してください。クラミジアは細菌やカビと違って、生きた細胞の中でしか殖えることはありません。ですから部屋のどこかで次々と増殖する心配はありません。新たな排菌さえコントロールできればあとは減る一方です。
(この項の参考:「愛玩動物飼養管理士教本」他)
ヒトに感染したオウム病の発症形態で多いのは異型肺炎という呼吸器疾患です。ですから異型肺炎にかかると「オウム病だ」と決めつけがちですが、決してそんなことはありません。
異型肺炎とは、細菌以外の微生物によっておこる肺炎の総称で、そのほとんどはマイコプラズマ・ニューモニアによるものです。幼児から学童に多く、時に乳児も罹患し、小児科領域ではしばしばみられる病気です。人→人感染が主な経路であり、鳥から人にマイコプラズマがうつる可能性はありません。適切な抗生剤で治癒します。
同様に異型肺炎を起こすクラミジア・シッタシは鳥から人にうつる可能性がありますが非常に稀とされています。治療はマイコプラズマによる異型肺炎と同じです。
ほかにクラミジア・ニューモニアという微生物が異型肺炎をおこします。これは以前クラミジア・シッタシと区別ができなかった微生物で、鳥とは関係なく人に異型肺炎を起こすことが近年わかりました。
マイコプラズマかクラミジアかわからないうちに、鳥が原因であるというのは医学的ではありません。ただしいずれも、治療法が共通しているのでどれが原因かまでは詳しく調べないで治療する病院もあろうかと思います。免疫血清学的検査で、何が病原体であるかをしっかりと検査しておくことが必要でしょう。それがヒト・鳥双方のためになるのです。
また鳥自身のクアミジア感染検査を受診もされることをおすすめします。疑わしいということで、あてなく長期間隔離するのは大変なことです。検査で陰性なら今まで通り適切な飼い方でつきあえますし、万が一陽性でも約1ヶ月、鳥の治療が終了するまでの注意で済むからです。
ヒトの家族が異型肺炎と診断された場合も、いたずらに不安になったり根拠のない噂で終わらせず、医学的な正しい知識と科学的に適切な対応をお願い致します。ことに鳥を飼っているかたは、適切な飼い方と定期的な鳥の健康診断、新しい鳥のクラミジア検査、ヒトが体調不良時は早期の受診と医師への飼鳥歴の自己申告が不可欠です。
(この項はヒト医師さんの掲示板における発言を用させていただきました)
A 鳥を飼うというと反対される理由の第一がこの問題です。特に妊娠中や乳幼児のいる家庭では、非常に神経質に扱われる問題ですが、多分に誤解に基づく意見が多いようです。これも人畜共通感染症(ズーノーシス)の代名詞のように言われた「オウム病」のせいでしょう。結論から言うと、鳥が原因となる人畜共通感染症は、犬や猫、爬虫類に比べれば種類も例も非常に少ないと言えるでしょう。オウム病(クラミジア症)に関しては上記別項を参照してください。それ以外の鳥由来の人畜共通感染症には次のようなものがあります。ただし、これらの感染症に鳥から感染することは非常にまれです。参考程度に留めてください。
これ以外にもニューカッスル病、カンジダ症、ジアルジア症、クリプトコッカス症、ヒストプラズマ症なども人畜共通感染症ですが、実際に鳥から感染することはごくまれですので、そう神経質になる必要はありません。ただし濃密接触(キス・口移し・一緒に寝る・食事中に食卓上を飛び回らせる、常時自由に放鳥する=フンがあちこちにばらまかれる、など)は上記のような重篤な感染でなくても、さまざまな感染(ヒト→鳥のケースも含む)が考えられますので、節度のある付き合い方とこまめな清掃が大切なのは言うまでもありません。特に妊娠中や乳幼児がいる家庭ではフンの始末をこまめにし、寝るときは同じ部屋に鳥を入れないなどの配慮が大切です。これはアンチ鳥派のお姑さんを納得させる意味でも(?)重要なことです。妊娠がわかった段階で鳥たちも徹底した健康診断を受診させると一層安心です。
子供のアトピーのアレルゲンが鳥そのものと判明してしまった場合は、非常に残念ながら鳥との生活をあきらめざるを得ません。これは祈るしか方法がありません。
なお、大変危険なのは飼鳥よりも公園のドバトです。かなりの高い率でオウム病やクリプトコッカス症、その他の感染症のキャリアーになっていると報告されています。鳩と関係の深い寺院の職員に感染率が高いとも言われます。飼鳥におびえるのではなく、公園のハトこそ恐るべき存在と言えます。公園で幼児がハトと遊ぶ姿を見ますが、実に危険な光景です。
A 人畜共通感染症があるように、ヒトから鳥に病気がうつる可能性は当然あります。しかし、人畜共通感染症がまれであるように、ヒトから鳥に病気が感染することは確率としては低いものです。その理由として、まず哺乳類と鳥類が感染発症する病原性微生物が少ないことがあげられます。さらに体温の差があります。鳥の体温は約40〜42℃ですが、ヒトで40℃と言えば大変な高熱です。このヒトの発熱現象は一種の自己防衛で、脳の視床下部にある体温調節センターが「体内に侵入した病原性微生物を熱で排除せよ」という命令を出すために血管が収縮したり体内燃焼活動が活発化する現象です。病原性微生物は熱に弱い(インフルエンザは40℃で死滅すると言われます)からこそ効果があるのです。強力な微生物が侵入するほど排除のために高熱が出るのもその意味では当然です。
鳥はもともと「40℃の高熱」状態ですから、ヒトの体内を快適環境とする微生物にとっては居心地の良い場所ではなく、繁殖もし難いのです。こうしたことから、ヒトの風邪が鳥に簡単にうつり発症することはありません。ただし油断は禁物です。また病気で体力が低下しているヒトにとって、鳥の排泄物の乾燥飛沫などはよくありませんから、お互いのために病気の時は接触をできるだけ控えることが大切です。
A 大型インコの場合、雌雄の判別は他の鳥と比べて非常に難しいものです。例外はオオハナインコと白色オウムおよびモモイロインコです。オオハナインコは♂が緑色、♀が赤と青の鮮やかな羽色をしていて一目瞭然です。また白色オウム(ルリメタイハクオウムを除く)とモモイロインコの虹彩の色は、♂が黒または黒に近い茶色、♀が赤茶で識別できます。ただし未成熟鳥は♂♀共に茶色なので、判別できません。これ以外の大型インコは性的単一形と言って外見的に♂♀同じです。ヨウムで「背中の羽色が濃く、クチバシが大きいのが♂」などとも言われますが、地域的差異があるため、一概には判断できません。また中型以下のインコと違って吐き戻し行動やおしゃべり能力で判断することもできません。これ以外の科学的鑑別法は次のようなものがあります。
参考のためにアメリカの愛鳥雑誌「BIRD TALK」誌に広告を出しているDNA鑑定検査機関を紹介します。内容については保証できませんので、各自の責任で問い合わせてみてください。
Aviav Biotech International =http://www.avianbiotech.com
なお、最新の技術では、爪のかけらや羽毛で判断できるそうです。「PEZoogen」社では720種20万羽での検査結果、99.99%の判別が可能と広告しています。確かに科学捜査などでは髪の毛1本からでもDNA鑑定が可能ですから、爪のかけらでも十分可能でしょう。
海外の機関でも、なんと日本語ページなのはGENE Science=http://www.genescience.com.au/nihongo.htm
日本からでも羽毛を送付するだけで簡単に雌雄判別が可能だそうです。ただし、サイテス指定種であるインコの羽毛を海外に送ることは法的に禁止されていますから、通産省などに問い合わせることをオススメします。
<2002年2月、画期的な展開がありました!>
国内で血液DNA検査を受けることが出来るようになりました!
Companion Bird Laboratories(CBL)です。会員登録した開業獣医師経由で血液を持ち込み、雌雄鑑別、PBFDやBFDなどの各種ウイルスやオウム病クラミジアの感染検査を受けることが出来ます。ワシントン条約の問題は完全に解決されました。検査希望の方は、主治医の先生にまず会員登録をお願いして検査を受けるようにしましょう。
CBLの連絡先は以下の通りですので、主治医の先生に連絡を取るようにお伝え下さい。
〒277-0843 柏市明原3-20-2
小鳥の病院 BIRD HOUSE CBL
TEL/FAX 0471-40-2860
<検査材料および検査結果に関するお問い合わせは、留守番電話またはFAXで随時受け付けております。質問内容とともにお名前、電話番号をお知らせ下されば、こちらからご連絡致します。>とのことです。あくまでも開業獣医師向けサービスでので、一般の方は連絡してはいけません。
A 「標準」というのは難しい表現で、個体差や環境、食生活などでかなり幅があります。また同じ種でも亜種によってかなりサイズが異なることもありますが、一応の目安を示します。成鳥の場合です。(「PARROTSINAVICULTURE」参照)
標準サイズ一覧表はコチラ。
ネブライザ |
A 鳥の呼吸器系器官は非常に複雑です。気管から肺という単純なルートではなく、体中に配置された空気タンクである気嚢の存在、骨の中にまで空気が通っています(含気骨)。気嚢は顔の中にもあり、カゼにかかって眼球が飛び出したり、目の周囲にコブができたりするのは、目の奥の中の気嚢が炎症を起こしているからです。
このように、鳥の呼吸器疾患は全身に症状が顕れます。また機構が複雑なだけに、一度呼吸器系感染症にかかると、ヒトの場合と比較にならないほど完治が容易ではありません。
ヒトでの咽頭炎や喘息の治療に「吸入器」を用いて薬剤を患部に吸入させますが、鳥の場合はネブライザという器具を用いて薬剤を吸入させます。これは薬剤噴霧部と鳥収容部に分かれ、チューブで接続されています。写真の透明の円筒内に鳥を収容し、薬液を蒸気化して導入し、自然な呼吸で薬剤を吸入させて体内各所に薬剤を行き渡すようになっています。動作中は薬剤の霧が発生して収容部が真っ白になってしまいます。
現在は多用されていますが、必ずしも効率的な方法ではないと言う説もありますし、全身に薬液が付着してしまうために、終了後、体を乾燥した布で清拭して、体温が低下することを防止しなければなりません。
このネブライザ器具の有無も病院を判断する一つの基準になるでしょう。
モニタ連動顕微鏡 | 通常の顕微鏡など |
A 鳥は病気になってからでは治療が難しいこともありますので、定期的に健康診断を受けさせて予防に努める必要があります。また健康診断を受けることで信頼できる動物病院を探すことができますので、鳥と暮らすならばぜひ健康診断を受診させましょう。新しく迎えた直後(できればショップから直行し、先住鳥への感染を予防します)の初期検査後、最低年2回、春先・秋口に受診させると良いでしょう。
検査項目は病院によってさまざまですが、一般的に次のようなことがなされます。
通常の場合、異常が判明しなければこの程度の検査がなされますが、場合によっては血液検査も実施されます。上記の検査で2000〜4000円が相場でしょう。なお、やや高価な外注検査になるでしょうが、クラミジア(オウム病)検査も受診することをオススメします。
自動血液検査器 |
A 血液検査は一般的な健康診断時には行われません。体の小さい鳥にとって、わずかでも血液を抜くことは危険であるからです。強いストレスにもなります。特に小さなセキセイインコなどでは通常は行われません。しかし抵抗力の強い大型インコの場合や、特に病気が懸念される場合などは血液検査が行われます。この検査が応需であることも病院を判断する一つの基準です。従来は検査センターに血液を送付していましたが、最近では小型の自動検査器を導入する病院が増えています。
血液は通常爪を短く切り、採取します。注射器での採血は危険が多いのであまりなされないようです。
血液検査で判明することはヒトの場合と同様、次のようなものです。
検査で得られたデータは検査参考値と比較して状況が判断されます。参考のために参考値を示しました。ココ。
ヒトの場合と同様、血液検査で判明する項目は非常に多いので、大型インコ(痛風に罹りやすいヨウムなど)は定期検診でも血液検査を受診することが望ましいでしょう。血液検査は2000〜5000円が相場でしょう。
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Companion Bird Laboratories(CBL)です。会員登録した開業獣医師経由で血液を持ち込み、雌雄鑑別、PBFDやBFDなどの各種ウイルスやオウム病クラミジアの感染検査を受けることが出来ます。ワシントン条約の問題は完全に解決されました。検査希望の方は、主治医の先生にまず会員登録をお願いして検査を受けるようにしましょう。
CBLの連絡先は以下の通りですので、主治医の先生に連絡を取るようにお伝え下さい。
〒277-0843 柏市明原3-20-2
小鳥の病院 BIRD HOUSE CBL
TEL/FAX 0471-40-2860
<検査材料および検査結果に関するお問い合わせは、留守番電話またはFAXで随時受け付けております。質問内容とともにお名前、電話番号をお知らせ下されば、こちらからご連絡致します。>とのことです。あくまでも開業獣医師向けサービスでので、一般の方は連絡してはいけません。
インキュベーター |
A インキュベーターは「培養器」「保育器」などとも訳される恒温恒湿を保つ器具で、動物病院にはたいてい備えられています。
鳥中心の病院では鳥専用ですが、犬猫病院ですと共用される場合もありますので注意が必要です。写真のインキュベーターは動物病院に設置されている特注品で、必要に応じてネブライザや酸素吸入ができるように工夫されています。入院させるとこういう器具の中で安静が保たれますので、やはり重い病気の場合はためらわずに入院させたほうが良いでしょう。
先生によっては一年中24時間この中で鳥を飼養し、表へ出してはいけないと言う指導をされることもあるようですが、それでは何のために鳥と暮らしているのかわからず本末転倒になります。鳥にとってもストレスがたまってしまう結果になるでしょう。
家庭でも小型のものがあれば病気の際などに非常に安心できるのですが、1台30万円近い価格です。なかなか一般的ではないでしょう。
A この問題については獣医師によって賛否両論ですが、鳥類に詳しい先生の場合は肯定的に考えておいでの先生が多いようです。たしかにストレスの問題は避けられないのですが、鳥の直接の死因は「餓死と凍死」と言われます。これを防ぐためには暖房と摂食時間の延長を図ることが一番で、そのためには夜間点灯飼育の成果が大きいということです。
鳥は慢性病も少なくありませんが、感染症による急病が多いのが現状です。こうした場合、感染症そのものよりも鳥は摂食できなくなり餓死(栄養不足による衰弱死)してしまう場合が多いのです。また栄養不足のため体温が維持されずに凍死してしまう場合があります。餓死と凍死は表裏一体なのです。鳥は心拍数も早く代謝が早いので、わずかな断食時間でも急激に衰弱してしまいます。ともかく保温と栄養を与えることが、当面の対策です。ですから応急手当としての夜間点灯給餌は効果があると思われます。ストレスを配慮するのは獣医師にかかり、投薬も始まり、きちんとした闘病生活が始まってからの選択です。
A 上述のように欧米の会社では血液だけでなく羽毛から雌雄判別するDNA検査のシステムが確立しており、検査会社が活躍しています。血液を海外に送付することは問題が多いのですが羽毛ならば比較的簡単です。雌雄判別の確率は99.9%に達していると言われています。その会社の中にはDNAプローブ法という方法でウイルスの存在を明らかにすることで、いくつかの鳥の難病感染検査を引き受けるところがあります。
アメリカのAvian Biotech International社では、ポリオーマウイルス感染症(BFD)、PBFD、オウム病の感染検査を実施しています。その方法は胸から引き抜いた羽毛(4〜6枚)をビニール袋に入れて送付します。会社に届いて3〜5日後に結果が出るそうです。注意事項としては、必ず新規に抜いた新鮮な羽であること、抜いた羽の根っこの部分に活性細胞があるので、この部分を汚染させないことです。自然に抜けた羽は検査対象とはなりません。またオウム病検査では、鳥のケージや禽舎のほこりなども集めて送付するとスクリーニング検査も実施してくれるそうです。
費用は現地価格で、羽による雌雄判別17.5$、3病感染検査55$、雌雄・感染両検査70$となっています。邦貨1万円以内で実施してもらえるのです。ただしサイテス指定種(セキセイ・オカメ以外のインコはすべてです)の輸出入は羽1枚でも許可が必要ですから個人が簡単に直接依頼することは困難でしょう。利用者によると非常に精度が高い判別・検査をしてくれるそうなので、簡単に利用できるシステムを確立してほしいと願います。
<2002年2月、画期的な展開がありました!>
国内で血液DNA検査を受けることが出来るようになりました!
Companion Bird Laboratories(CBL)です。会員登録した開業獣医師経由で血液を持ち込み、雌雄鑑別、PBFDやBFDなどの各種ウイルスやオウム病クラミジアの感染検査を受けることが出来ます。ワシントン条約の問題は完全に解決されました。検査希望の方は、主治医の先生にまず会員登録をお願いして検査を受けるようにしましょう。
CBLの連絡先は以下の通りですので、主治医の先生に連絡を取るようにお伝え下さい。
〒277-0843 柏市明原3-20-2
小鳥の病院 BIRD HOUSE CBL
TEL/FAX 0471-40-2860
<検査材料および検査結果に関するお問い合わせは、留守番電話またはFAXで随時受け付けております。質問内容とともにお名前、電話番号をお知らせ下されば、こちらからご連絡致します。>とのことです。あくまでも開業獣医師向けサービスでので、一般の方は連絡してはいけません。
鳥の治療は、ともかく「おかしいな?」と思ったときに動物病院に連れていくことにつきます。素人療法はけがの基です。
しかし、そうは言っても、とりあえず目の前で弱っている鳥をどうにかしなければイケナイことがあるでしょう。このときに療養セットがあると安心できます。
療養セットの基本は、保温と栄養の確保です。すべてをそれに焦点を当てた設備が必要です。温度は38℃ここでは、熱帯魚用ガラス水槽を使っています。大型インコには60p水槽、中型インコには45p水槽が良いでしょう。
シート式ヒーターは爬虫類飼育に用いられるもので、ガラスに貼り付けます。40℃でサーモスタットが働きますので、水槽の中は38℃程度の適温が保たれます。これでも温度が確保できない冬季などは、さらに水槽の中に20Wのペットヒーター(ヒヨコ電球)を入れればいいでしょう。
水槽の外側に室内外温度計を貼り付けます。これは電子式で、センサーをガラスに吸盤でつけることで、水槽内外の温度が判ります。湿度がわかるものもあります。常にコレと、鳥の様子を見て一定の適温を維持して下さい。白熱灯は保温と夜間点灯飼育のためです。
下には新聞紙を敷いて、常にフンの状態を確認し、汚れたら取り替えて下さい。清潔が大切です。餌入れはひっくり返さないような大型の犬用の餌入れが良いでしょう。水については、投薬との関係がありますので、入れないことも多いようですが、湿度の維持と脱水を防ぐ意味で入れることもあります。そのあたりは獣医師と相談して下さい。
止まり木は必要に応じて入れます。これもない方が良い場合がありますので、獣医師の指示に従います。
上部は水槽専用の金網を熱帯魚屋さんで売っていますから、これを装着します。温度維持のためにアクリル板をおきますが、密閉して酸素不足にならないようにするのは当然です。温度の調節をアクリル板でおこなって下さい。
こうしたものがあるといざというとき安心ですから、鳥が元気なうちに用意しましょう。普段は餌などのグッズ収納ボックスにしていえば、ジャマにはなりません。